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その言葉と共に、クラスメイトが、一斉に、黒板前に行った
その波に飲まれたくない僕は黒板前の人が少なくなるのを待ちながら、改めて、選択肢を確認していた。
まずは「応援合戦」
これは、チームごとに曲や振付を考えて、ダンスを踊る、まさに体育祭の花形的存在。
当然、学年を問わず一番人気の種目だけど、不器用だし、第一、目立つのイヤだし、これはパス。
「リレー」や「二人三脚」は、必然的に、足の速い奴が選択する
決して、足が速い訳ではないから、これもパス。
と。
「彰、なんで書かんの?」
なかなか席を立たない僕に気がついて、卓也が寄ってきた。
「迷ってるだけ。卓也は、もう書いた?」
「おう。オレは、応援合戦行くで! 彰も行こうや!」
「あー、僕はパス。絶対、皆の足引っ張るし」
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