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私の家族からはチェックアウトの時に連絡が来て、ロビーで落ち会った。
「いろいろとありがとうございました。気をつけてお帰りになって下さい。」
部長が父に挨拶した。
「…いい式だった。またいつでも顔を見せに来なさい。」
「はい。ありがとうございます。」
「うい。しゅう。」
もちろん、兄夫婦と涼太もいる。涼太はちゃんと会話もできるようになったけれど、私と部長はあの時のまま"うい"と"しゅう"だった。
「涼太ー。来てくれてありがとう。いい子だったね。」
私が言うと、部長もその大きな手で涼太の頭を優しくなでた。
みんなの笑顔。
大きな家族の輪の中で部長が笑っていて、部長も家族になったんだと胸が熱くなるのを感じていた。
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