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みんなを見送った後、森田部長と美月さんの部屋に向かった。
チャイムを鳴らすと出てきたのは美月さんだった。
「昨日はお疲れさま。」
美月さんの笑顔は相変わらず柔らかくて、私の憧れだ。
視線がすぐに美月さんのお腹に下りていく。
美月さんのお腹はもう妊婦さんと一目でわかるほど、幸せな膨らみをたたえていた。
「美月さん、疲れてないですか?大丈夫?」
「…大丈夫よ!こんな素敵なホテルにお泊まり出来て、リラックス出来たし、お腹の子にも良かったわ。ふふ。今も元気に動いてるわ。」
私は吸い寄せられるように美月さんのお腹に手を当てた。
しばらく待ってその不思議な動きが手に触れた。
「ホントだ!!むにーって、動いてた!」
「本当に元気な子よ。…秀一とゆいちゃんにはいつやってくるかしら?楽しみね。」
「…あ…は…いつでしょう?」
…私たちにも…
…そんな時がくるんだろうか。
私は無意識のうちに自分のお腹に手を当てていた。
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