巡る季節

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そして、冬。 私たちの迎える二度目のクリスマス。 クリスマスのイルミネーションが辺りを彩り、空には白い息が吸い込まれていくイヴの夜。 今年は部長が素敵なレストランバーを予約してくれた。 青い海底に潜ったような、大きな水槽を構えたバーでは、水槽の青とキャンドルのオレンジしかない幻想的な世界だった。 今年のプレゼントは二人ですっごく素敵なカクテルグラスをお揃いで買った。 …私はお酒を飲めないんだけど…そのグラスに一目惚れした私が、部長と二人きりなら、ほんの少しでも一緒に飲みたいな…って私が言ったら、その瞬間に部長が店員さんを呼んでいた。 そして、その素敵なレストランで、お互いに交わしたもう一つのプレゼント。 「ゆい、愛してる。」 「私も愛してますよ。秀一さん。」 部長はすっごく甘いけど、その言葉だけは意外にもあまり言わないの。 ちょっとエッチな困ったくんだけど、その一方で、案外照れ屋さんだったりして。 …矛盾してるよね? でも、そうなの。 そんな部長が大好きなんだけどね。 青い水槽の中を優雅に泳ぐ魚たちを見ながら、また、毎年と同じように思い出す。 …今日は美咲の誕生日。 …どんなイヴを… …過ごしてるかな…。
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