1953人が本棚に入れています
本棚に追加
レストランバーでのロマンチックなひと時を満喫して、マンションに帰りついた私たちを迎えたのは、去年買った大きなクリスマスツリー。
今年も二人で一緒に飾って、同じように色を灯した。
ツリーに下がる、赤と緑のストライプの小さな靴下。
去年のことを思い出す。
部長がくれた白い雪と金の星を一つにしたような小さな石のネックレスは、あの日から私のお守りになっていた。
室内の電気を消して、ツリーのあかりを頼りに、今年は一つだけのキャンドルを灯した。
二人で見つめる小さな炎の向こうに、私たちの未来が揺らめいている。
部長が言った。
「来年は…三人でのクリスマスかもしれないな。」
その言葉が
まるで何かの予言みたいに
不思議な余韻を引きずって
耳の奥で響いていた。
最初のコメントを投稿しよう!