天使

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チーズもとろとろに溶けて、全部の準備が整うと、みんなで食卓についた。 「うわー!なんかカラフルだね!美味しそう!」 「ホントにウマそうだな。」 「いっただきまーす!!」 「いただきます。」 「いただきー。」 「いただきます。」 「いただきまーす。」 「いただきます。」 みんなでいっせいに手を伸ばす。 私と美月さんと森田部長以外はワインを開けていた。 森田部長は美月さんにいつ、何があるかわからないから、ここのところはお酒を控えているらしい。 美月さんもお店のランチもやめて、今は自宅でゆっくり過ごすようになっていた。 食事が始まると気付いたことがもう一つ。 美月さんの変化は、お腹の大きさだけではなかった。 …美月さんの食欲。 美月さんが次々に食材を口に運ぶ様子には、自分の動きが止まってしまうほど驚いた。 「美月のやつ、ここのところ本当によく食べてビックリするぜ。」 嬉しそうに言ったのは森田部長だった。 「美月…、俺より食べてんじゃねーか?」 「もう、実(ミノル)さんたら!!」 『ミ、ミノル!!!!???』 「…森田部長の名前…初めて聞いたわ。…変な感じ。」 …美咲の言葉にみんなで笑った。
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