足音

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お風呂は最高に素敵だったし、気持ち良かった。 すっごく贅沢な気分だった。 雪景色の中から見上げる白い月。 お湯が熱いのに外気は驚くほど冷たくて、顔だけが冷たくなった。 お互いの冷たくなった頬と鼻を撫でながら、その度にキスをした。 十分にゆっくりと浸かって、今はこたつ。 部長が頼んでくれたゆず酒を一緒に飲むことにした。 時間ももうすぐ11時。 今年も残りわずかになっていた。 部長がお酒をついでくれて、二人で小さく乾杯する。 いろんな意味が込められていた。 新婚旅行への乾杯と 一年間お疲れさまの乾杯と これからの未来に乾杯と… 挙げたらきりがないくらい。
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