足音

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「…ん!?…これ、すっごく美味しいです!」 お酒と言っても、ゆずの果肉と果汁でまるでジュースみたいだった。 ゴクゴク。 お風呂上がりなこともあって、思わず喉を鳴らして飲んでしまう。 「…ゆい、大丈夫か?…もう少し寝かしたくないんだが。」 「…大丈夫ですよ。美味しい。」 …なんて。 調子に乗ってたら眠くなってきた。 そんな私の表情に気付いて部長が私を抱き上げる。 「すぐに目を覚ましてやる。」 …私はもう布団の上だった。 お酒のせいでぼんやりした頭に、部長の刺激がくすぐったくって、少し笑っちゃって、 でも、すぐに甘い刺激に耐えられなくなる。 赤ちゃんのこともお互いの気持ちをちゃんと確かめ合えた私たちは この夜、 初めて私の体の中で愛を繋げた。
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