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翌朝。
俺の方が先に目が覚めた。
二枚敷かれた布団の片方は手付かずのままきれいな状態で残っていた。
俺が体の向きを変えようと布団の中で少し動くと、ゆいがうっすら目を開ける。
目を覚まそうと何度も瞬きを繰り返すゆい。
そして、ゆいの優しい声が耳に流れ込む。
「…おはようございます。今年も…今年からも、ずっとよろしくお願いします。」
「ああ。こちらこそよろしく。」
新年と新しい未来に挨拶をして、俺たちの新しい今日が始まる。
目覚めたのは意外に早い時間だったが、俺たちは朝食の時間ぎりぎりまで布団の中で身を寄せ合っていた。
「朝のゆいを…」
…味わいたい。
これは却下された。
「…体がもう…もちません。」
…これには従うしかなかった。
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