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俺の言葉にゆいが半分あきらめながらもまたしても無駄な抵抗を試みる。
「…お茶、熱いうちに飲んで下さいね。」
「もう、飲んだ。」
「…お風呂、見に行きましょうか?」
「後のお楽しみにしとけばいい。」
「…お風呂、先に行きますか?」
「後でいい。」
「…お風呂の後の方が…。」
「今すぐ欲しい。」
「…でも、お風呂の後の方が…。」
「風呂の後もするからいい。風呂の前のゆいが欲しい。」
俺はこたつを抜けて、ゆいのもとに屈(カガ)んでゆいを抱き上げた。
そして、耳元に口を寄せて言った。
「…風呂の前の方が…ゆいのいい匂いがするからな。…俺の媚薬だ。」
その一言が効いたのか、ゆいは何も言わずに俺の首に手を回した。
俺の耳元に触れたゆいの頬が熱かった。
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