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赤ちゃんは順調にすくすく育っていた。
検診のたびに見せてもらうお腹の中の赤ちゃんの姿はまさに神秘だった。
そして、その度に赤ちゃんの画像を写真でもらって部長に細かく説明した。
「わからないな。こうか?ここか?こうかな?」
なんて言いながら写真を回転させながら見つめる部長の眼差しの優しさに、その横で私も同じだけ微笑んでいたと思う。
季節は夏真っ只中。
8月。
今月は嬉しいイベントが続く。
毎年の夏祭りと心音ちゃんの一歳の誕生日。
心音ちゃんの誕生日にはいつものメンバーでの誕生日パーティーが開かれることになっていた。
私と部長は買い物に行くたびに素敵なものを見つけてしまって、心音ちゃんへのプレゼントが少しずつ増えていた。
部長はすっかり姪っ子にメロメロなおじちゃまだった。
…自分の子供が産まれたら…
…どうなっちゃうんだろうね。
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