幸せのかたち

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ドォーーーーン。 大きな音とともに伝わる小さな振動。 「…すごいな。ゆい、お腹に響かないか?」 「ふふ。響きます。でも、赤ちゃんにもきっと聞こえてますね。花火の音。…来年は…このきれいな色を見せてあげられるかな。」 「ああ、きっとな。来年は3人で来よう。」 「はい。来ましょうね。」 消えゆく花火の下での部長との約束。 それは決して消えることのない約束。 「…あ、秀一さん。赤ちゃんが動いてますよ。」 「はは。花火の音にびっくりしたんだな。」 部長が私のお腹をさすって、赤ちゃんの動きに触れようとする。 部長の手のひらからはきっと伝わる。 大丈夫だよ。怖くないよって。 『来年は3人で来ようね。』 私がそう心の中から話しかけると、赤ちゃんは内側から秀一さんの手を元気よく蹴飛ばした。
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