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成瀬と藤森の結婚式の招待状を受け取り、それから一ヶ月が経っていた。
会社ではゆいの引継ぎも順調に進み、藤森も結婚準備で忙しい中頑張ってくれていた。
残暑と言われた暑さも消え去り、涼しい風が頬を撫でるようになった10月初旬。
いよいよ、ゆいが産休に入った。
社長を始め、経理、総務や会社のみんながゆいに温かい言葉を掛けてくれ、ゆいは名残惜しみながら長い休暇に入った。
「待ってるね。」
誰しもが掛けてくれたその言葉が、自分に向けられたもののように嬉しかった。
自分の大切な人がまわりから大切にしてもらえるのは、本当に幸せなことだった。
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