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ゆいも今の瞬間まで何も聞いていなかったのだろう、本気で驚いていた。
でも、これは…
「…わかった。いいかもしれない。確かに藤森が適任かもしれない。すぐに社長にかけ合ってみるよ。ありがとう。」
「…美咲…本当にありがとう。」
「…あ、あは。あはは。やだ、柄にもなく緊張しちゃった。あーーーー。言えた。」
「経理の方はどうだ?」
「うーーーーん。お引き受けしたいんですが全くの素人です。でも、総務から経理になった方が都合がいいなら勉強しようかな。最初は何も出来ないけど、雑用でも何でもやりますよ。」
「…そうか。じゃあ、それを含めて社長と相談するよ。引継ぎ業務はなかなか大変だぞ。二人ともこれから忙しくなるな。」
俺の言葉にゆいと藤森は嬉しそうに「はい」と返事をして抱き合っていた。
ゆいにとっても信頼できる相手に仕事を引き渡せることは、出産と育児に安心して臨めることになるはずだと思った。
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