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自分の体とは思えないほど、苦しくて、痛くて、辛かった。
だけど、そんな中でも私にはわかった。
赤ちゃんは自分でも生まれてこようとして頑張っているってことが。
天使の産声を聞いた時には、言葉もなく、涙が溢れた。
生まれてすぐの赤ちゃんを助産師さんが私の胸においた。
まだ赤く染まったカラダ。
生温かい体温。
小さな小さな手。
ただひたすらに泣き続ける我が子。
初めて触れる時には手が震えた。
「ありがとう。ゆい。」
部長の目には涙が光っていた。
私は母親になり、
部長は父親になった。
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