1:ゾンビに囲まれた絶望の中で幸せを見つける話

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ゾンビが集まってくる中、父は最後の力を振り絞って立ち向かってくれる。私も早く水を手に入れなければ、と走った。 後一歩でその電柱の囲いの中に入れるというところで気だるげな声が私の足を止めた。 「それ以上入ると感電するぞ?」 警備員の服を着た男性がむかってくる。どうやら四隅の電柱はバリアのような役割があるらしい。 「ゾンビがうじゃうじゃいるのに、水を手に入れて何かアクションを起こすべきでしょ!」 訴えは政府のやからには届かないらしい。 「いいか、この水はだな、持ち運べるくらいの壺にしか入っていない。つまり少量だ。それに叶えようとしても大きなことは出来ない。例えば世界中のゾンビを消せ、とかな。」 「そんな!」 私達はどうすればいいのだ。このまま、恐怖に怯えて暮らすしかないのか?俯く私達を警備員は苦しそうな、複雑そうな顔をして見ていた。 そんな時、私は視界に走ってくる何かを捉えた。顔を上げると爆弾のようなものをまとったひょろい男性。眼鏡の奥の瞳はゾンビのように赤くはないものの血走っている。 「ちょっと...そこの男!感電するぞ!!」 大声で話しかけるも聞いていない様子。しかも、 「こんな世界、いても苦しいだけだ!俺が、俺がここも爆発させて、死んでやる!!道連れだ!」 危ないことを言ってる。ありえん!!止めさせなきゃ!と男を止めようとするが彼は感電せずに水のとこまでたどり着く。何故!!??
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