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でもみんなは何事もなかったかのように口裏を合わせその場から去った。
次の日、頭を失った私は発見された。
これは私単独で行った自殺として処理された。
真実は……。
封印された……。
私の怨念と共にね……。
ふふふふふ……。
……――
幸菜の話が終わった頃には残りの三人の頭も美奈同様になくなっていた。
「……勝って嬉しいはないちもんめ」
黒いフード付きのコートを脱ぎ棄て黒く長い髪をなびかせながら幸菜は森の奥深くへと消えて行った。
***
四人が帰宅しない事で捜索願が出された。
そして数日後。
四人は殆ど腐敗した状態で地蔵に囲まれるような形で見つかった。
四人の頭は……。
不自然なくらいに綺麗に胴体から外れてなくなっていた。
そして地中深くから発見された。
この変死事件は他殺の疑いで捜査された。
しかし……。
この事件は永遠に解決しない。
だって犯人は……。
この世に存在しないのだから……。
――友情、愛情……憎しみ。
次に狙われるのは……――
fin……
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