あなたの頭が欲しい……。

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「……もし」 気味悪がる四人の耳に聞き慣れないハスキーな声が聞こえてきた。 「だ、誰だ!」 驚いた強が真っ先に声をあげた。 「驚かせてすまないね」 全身黒ずくめで夏だと言うのに大きな黒いフード付きのコートはおり、フードを深くかぶって顔を隠している。 中肉中背。 体系からして恐らく女だ。 「あなたはここらの方ですか?」 ゆっくりとフードの女に近づき伊月は尋ねる。 「私はここの近くに住んでます。 あなた方がもめてるのが見えたので来てみましたが……。 どうかしましたか?」 フードをかぶった女は淡々と話す。 「どうかしたもなにもないわよ! ここに迷ったの! どうにかしてよ!」 美奈はフードをかぶった女の肩を持ちゆさゆさとゆすった。 「よせよ! ……乱暴して悪かったな」 美奈の手を止め強は変わりに謝罪した。 「いえ……。 お気になさらずに……」 声のトーンを変えずにフードをかった女は言う。 「あたし達ハイキングでこの山に来たんですが途中で地図をなくし迷ってしまったんです」 フードをかぶった女に直子は簡単に状況を説明した。 「ここは地形が複雑でよく迷われる方が多いのです」 フードをかぶった女は淡々と言う。
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