第1章 何と言っても始まり

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********** 徐々に学校にもなれてきた頃、私は友達もそれなりに出来て 高校生活をenjoyし始めていた そして、何故か分からないけど、細川君とも話すようになっていた 隣の席の細川君はいわゆる優等生キャラで、運動も勉強もなんでもこなすような人だった 彼は、私のあの恥ずかしい事件を忘れたかのごとく、あれ以来一言もその話を出したことはなかった そんな彼に、少し恋をしている自分に おどおどしている毎日でもあった 「佐々木さん?」 透き通る優しい声が隣から聞こえた (私、この声好きなんだよなぁ…) そう思いながら彼の方を向くと、彼はニコリと笑い 「なに考え事してたの?」 「ん…、いや、なーんでもないかな?」 「へぇ?そう?なんかニヤニヤしてたけど」 「してませーん!」 あはははっ、とこういう会話をするほどだった 私は、この瞬間が好き 細川くんに笑いかけてもらえるこの瞬間 ずっと続けばいいと、そう願った
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