彼の復讐

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「残念。時間だ」 腕時計に目をやって 涼しい顔で告げる 悪魔のような人。 高められたまま 突き放されて 私は身の内に 渦巻くものを どうする事も出来ないまま 彼のデスクから降りる。 ふらついた途端 伸びて来た腕。 それを払いのけ 温人さんを睨みつける。 身体から崩そうとしても 心は簡単には 明け渡さない。 絶対に。 そういう意思を 瞳にこめて。
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