13人が本棚に入れています
本棚に追加
†怜Side†
薫と千鶴を探しに京へやって来たあたし。
京につく頃には日が傾いていて、闇が辺りをすっかり包んでいた。
怜「・・・・暗くなっちゃったな」
今日は野宿かなー
そんなことを思って歩いていると、数人の人の気配がした。
それはあたしの少し後ろを歩いて付いてくる。
―グイッ
やだな、なんて思っていると急に引かれる手。
男「なぁ、こんな暗い夜道を一人で歩いて、どこか行くのか?」
今日はどうやらついてないらしい。
男「俺らと一緒に遊ばねぇか?」
怜「・・・結構です」
男「そう言わずにさぁ~」
怜「手、離してっ」
手をいくら振っても、男は手を離さない。
男「そんな暴れんなって」
男はあたしの腰に手をまわして、抱き寄せる。
怜「っ、本当にしつこいっ!いい加減離してってば!」
あたしはつい、カッとなって本来の姿を出してしまった。
怜「離せ。あたしは人が嫌いなんだ。殺されたくなかったら、あたしの前から消えろ」
男「ひっ」
男たちはあたしの姿を見て逃げていった。
怜「・・・・はぁ」
ため息をつき、顔を上げたとき。
?「おい、大人しく俺たちについてきてもらおうか」
そんな声が聞こえたと思ったら、あたしの首には月の光を浴び、キラリと光る鋭利な物。
ホント、今日はついてない。
よりによって“新選組”に会うなんて。
最初のコメントを投稿しよう!