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実況者詰め2
(二章到達記念! 最終兵器俺達)
※超能力パロ
「最終兵器俺達」この名前で活動し始めて、早5年の年月がたった。僕らの知名度もアップし、それと同時に「依頼」が来る確率も高くなっていた。
「えー、また依頼?」
「うん。」
はぁ、と溜め息をつく。ここ数ヶ月、休みはないに等しい。
「ほら、早くヒラも準備しなきゃ!」
「フジが早すぎるんだよ。」
先程まで携帯をいじっていたくせに、今見たらもうマスクとサングラスをしていた。
「…まぁいいけど。キヨ達は?」
「現地集合、だってさ。」
「あいからわず自由だね。」
「"相変わらず"ね?」
言葉も訂正された所で、しっかりと用意が出来た。あいからわず(間違えた)、息のしずらい顔面マスクだ。
「行こっかー。」
「毎回思うんだけどさ、何でそんなマスクするの?」
フジが不思議そうな瞳で見てくる。
「決まってるじゃんか。」
「…?」
「僕を隠すためだよ。人気者だからね。」
主に、闇会社に。←
「へぇー…、そんなに人気なんだ!」
純粋に喜んでくれているフジに、少し悪い気がして来た。
「ほら、分かったなら早く行くよー。」
燃え盛る炎、建物を突き破って育っている木々。明らかに、キヨ達だと一発で分かった。
「派手すぎ。」
「だね。」
ボソッと呟いた言葉は、すぐにフジに拾われた。その瞬間、
「うわっ!?」
火が燃え移った木が、倒れ落ちてくる。
何とか先に気がついた僕が空中で押さえたから良かったものの…。
「あっぶなかったぁ…。」
「あ、まだ生き残りはっけーん!…って、あれ?」
火の中から出てきたのは、キヨだった。
「後何人?」
僕が少し怒った雰囲気を出すと、おびえ始めるキヨ。
「わ、分からなぃ…です…。」
「計算していなかったの?勝手に突っ込んでいってたのに?」
慌てるキヨが面白くてたまらない。
「ヒラ、その辺にしとけ。もうあと二人だけだから。」
「こーすけ。」
幼なじみのこーすけは頼りになるなと感心した。
「…皆のこと、やっぱり好きだなぁ。」
「「は?」」
皆と声がかぶる。フジがいきなり気味の悪いことを言うから。
「何かさ、このチームで良かったなって思って。」
「あはは、フジらしいや。」
近くで鳴り響いている爆発音なんて気にならないくらい、ほのぼのしていた。
ーー超能力が関係なかったーー
(フジキモい。)
(だよな。)
(ひどい!俺良いこと言ったのに!?)
シメは、やっぱり一番臭そうな事を言いそうなフジですよね。
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