意地悪な天敵

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……お子ちゃま体系で、発育なんか何もないカラダ。 はぁ…… 色気かぁ…… 女子しかいないあのクラス、選択を間違えたかもしれない。 男の人に接しないと、色気とか出ないのかな……。 あたしが男として唯一接してるのは朱海だけで、でもアイツは中坊だし、昔からよく知ってるし…… アイツを意識するなんて事はありえない。 「ああ、もうっ! ムカつくぅぅっ!!」 と天井を仰いだあたしは、ブクブクと湯船に顔を浸けた。 その時……お風呂のガラス窓に、人影が映った。 「月優ちゃん、ママね……醤油を切らしてるの忘れてて、ちょっと出てくるわね?」 「うん、行ってらっしゃーい」 ……ママの言葉に軽く頷くと、慌てたようにあたしはお風呂を飛び出した。
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