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……バタンッ!
とドアの閉まる音を耳にした。
涙目のあたしは、ベッドから動けないでいる。
ガチャッ!
暫くして、再び部屋のドアが開いた。
「月優ちゃん、どうしたの? そろそろ準備終わるんだけどなぁ~」
とドアから顔を覗かしたのはママだった。
真っ赤な苺がプリントされた可愛らしいエプロンを身に着けている。
実習の課題であたしが縫ってママにプレゼントしたもので、布はママと一緒に選んだんだ。
「ママ、お客さんが来てるのに……そのエプロン、恥ずかしくないの?」
と聞くと、ベッドまでやって来たママがくるりと一周する。
そして満面の笑みを浮かべると、首を左右に振った。
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