勿体無き

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「お! 勿論いいですよ! ではソフィアさん、どうぞ!」  感心した様子で霧山さんが手の平を上に向けて私を指す。 私はお言葉に甘えて、前々から気になっていたことを口にした。  ニサンには、タイ古式用の布団を敷いた部屋と、オイルマッサージ用のベッドの部屋がある。 そのベッドには、うつぶせ時でもお客様が呼吸できるよう、顔の部分に穴が開いている。  皮脂やファンデーションが付着することを考慮して、その周りには毎回タオルを敷いているのだが…… そのタオルが、あまりにも小汚いのだ。
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