勿体無き

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「よし! じゃあ、○○さん! 何かありますかっ?」  このままでは埒が明かないと思ったのか、霧山さんが一人一人に話を振り始めた。  最初、当てられた子達は戸惑っていたように見えたが、辿々しくも確信をついた意見を出し始めた。 「なんだあっ! 言えるじゃん! あるじゃん、意見!」  予想以上にいい意見が揃った為か、霧山さんも先程より上機嫌に見える。  霧山さんは私が意見した時と同じように、一人一人の意見と真剣に向き合い、最善の解決策を考えてくれた。 今、改めて確信した。 私はこの人が大好きだと。
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