看病

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――しかし プライベートや仕事でどんなにいいことがあっても、私の心には常に雨が降り続けていた。 晴天に見えても雨が降る狐の嫁入りのように。  仕事が忙しいのと、あまり負担を掛けてはいけないと言う自粛の為、最近はハル達に会えていない。  ぬるま湯に浸けた切り傷のように、血が……涙が止まらない。 このいつまで続くかわからない苦しみを、誰かに聞いて欲しかった。  私は、ソラリスの内部事情を知っている禊さんに、今の気持ちを打ち明けた。
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