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「実は……自分でも、よくわからないんだ。」
俯いて呟いたこれが今の私の本心だった。
「ただ、藍田さんに家庭がある以上、それを壊すようなことはしたくないし……ただ、純粋にマッサージしてあげたい……」
自分で言葉にしていく内に、煙のように曖昧だった気持ちが、少しずつ形を成し始めてきた。
私は顔を上げて、続けた。
「理想としては……藍田さんが奥さんに
“東京でこんな子おってん!”
って、オープンに言えるくらいの関係になれたらいいな! 」
言ってる内にむず痒さにも似た照れを覚えた私、両手を頭の後ろで組み
ソファーから下ろしていた足の両裏を合わせて、背もたれに寄りかかった。
そんな私の心中を察してか、ハルが暖かい声で話をまとめてくれた。
「そっかあ……藍田さんと、友達になれると、いいね……! 」
「…………うん! 」
ハルのお陰で目的がハッキリとした。
日付がもうすぐ変わりそうだったので、私はハル達に礼を言い、帰宅した。
肝心のSMSの内容は、私が考えたものをハル達にメールし、添削してもらうと言う形をとった。
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