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「下手な物真似はいいから、一回ハルに変わってくれねえか?」
笑い混じりに私がそういうと、ほにょぴ~はつまらなそうにハルへとバトンタッチした。
「もしもし? ごめんねっ? 私がかけようとしたら先に取られちゃって……」
苦笑気味に笑うハルの声を聞いて、なんだかホッとしたのを覚えている。
「ううん、オレの方こそごめんっ!
……で、さ……
……来たよ。 藍田さんから返事が……」
私の声色から、紡がれるであろう内容を察したのか、ハルが神妙な声色で先を促した。
私はそれに従い、先程の結果を報告した。
「そっかあ……藍田さん、このままソフィアに会ったら、手を出してしまうって思って、自制してくれたのかもしれないね……」
「もし…………藍田さんが、既婚者じゃなかったら……オレのこと、少しは好きに、なってくれたかな……?」
何の生産性もないバカな質問だと言う自覚はあった。
それでも、一番藍田さんの相談に乗ってくれていたハルに、答えて欲しかった。
「勿論だよっ!」
ありがとう……
欲しかった答えをくれて……
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