得体の知れない恐怖

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 危うく施術の手が止まるところだった。  店長は悪魔で『コールセンターの人間』として電話に出ていた。 男性が店内に常駐していることがバレれば、客足が遠退く危険性があるからだ。 上記の理由から、店長が電話をとっていることは極秘事項だったのに…… 何故、普通のお客様だった中田さんが知ってるんだ?  その理由によっては…… 「随分と酷い人だったんだって? 大変だったねえ……」 この人に関わるのは非常に危険過ぎる……! 「給料だって店長の気分次第だったんでしょ? ソフィアさんだけ給料低くされてたってねえ……」 自分の身に纏う空気が、一瞬にして張り詰めていくのがわかった。
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