底知れぬ怒り

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 藍田さんにメールした時のように心臓がバクバクした。 半分楽しみで、半分怖かった。 もし拒絶されたらどうしようと……  何コール目かで、留守電のアナウンスが流れた。  ホームページにも 『施術中は電話をお取りできない場合があります』 と書いてあった。 つまりそれは、良子さんの店が賑わっていることを意味する。 流石良子さんと感心しながら、私は留守電にメッセージを残した。 「お久しぶりです。ソフィアです。来月の🌕日の五時に、ボディーとフェイシャルの予約をお願いしたくてお電話致しました。……ご迷惑でなければ、お願い致しますっ。」  本当は直接話したかったが、忙しいなら仕方ない。 着信履歴だけ残して悪戯と思われても困るし、これでいいだろう。  私はそのまま仕事に入った。  休憩時間になり、気になっていた携帯を開くと、着信履歴とSMSが届いていた。
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