微熱の終わり

底知れぬ怒り

　私は少しでも良子さんの役に立とうと、着信履歴が残らない非通知拒否の方法をＳＭＳで送った。

――店長が良子さんのFacebookをチェックしているとも添えて。

　ソラリス時代、良子さんの退職後店長が

『良子の奴、Facebookでうちの客と友達になってやがった。　何とかして二人のやり取りを見ることは出来ないのか……』

と言っていたことがあるからだ。

　この事実を伝えると、店長の人格をよく知る良子さんでさえ

『マジか?!　キモイなアイツ！　』

と驚き、退いていた。

　そして私に何度もお礼を言ってくれたことが嬉しかった。