それぞれが背負ったもの

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「男性だと、リンパって聞くとすぐ変なの連想してえー! 」 「ありますありますっ!」 やはりどこに言っても変態はいるらしい。 好美さんのあるある過ぎる台詞に、残像を残すほど首を縦に振りたくなった。 「ここでもねえー…… “アゲハさんの店ではこう言うことまでしてくれた。” って言う人いるけど……。 “それならそちらのお店でお願いします。” って返してるわ! 」  思わぬ人から思わぬ人の名前が飛び出し、私は一瞬固まった。  アゲハさんとは、ソラリス時代にことごとく禁忌を犯して指名を取っていたセラピストだ。 最後の最後で匙加減を誤りクビになったのだが…… 独立した今でもまだこんなことやってるんだ……  私は複雑な思いで好美さんの話を聞いた。
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