1704人が本棚に入れています
本棚に追加
/395ページ
最後のページに指をかける。
そこには、窓際に置かれた金魚柄の毛布の上に寝そべり、こちらを見ているめっちょが映っていた。
いつもならカメラを向けると嫌がってそっぽを向くめっちょ。
故に写真を撮る時はいつも不意打ち気味に撮っていた。
しかし、このめっちょはしっかりとこちらを向いていた。
「これね、めっちょの亡くなる十五分くらい前に撮ったの。
何となく撮った一枚だったんだけどね……。
だから、ほら? 悲しそうな顔してるでしょ?
“さよなら”
って……」
最初のコメントを投稿しよう!