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それから二人はレポートを書き始め、終わったのは朝の5時。眠れた時間はたったの2時間。そして今に至る。
「…‥‥眠い」
「だからごめんって」
本日2回目の会話。
準汰が謝っている理由は明白。準汰はパソコンが大の苦手だということが昨夜判明。未提出だけは避けなければならないので、レポートの打ち込みはすべて鷹にやってもらったからだ。
「お前さ、現代っ子のクセになんでパソコン駄目なんだよ」
「…‥‥苦手だから」
「今は人形の服の構図とか普通パソコンでやるだろ」
「…‥デ、デッサンは手書きだし」
「辰起さんも?」
「…‥‥だって、父さん手書きのデッサンしか教えてくれなかった」
「辰起さんのせいにしないの。教えてって言えばいいじゃんか」
「言ったさ!!苦手なのは克服しなきゃだし、後々困るから‥……でもさ、俺が教えてくれって言った時に何て言ったと思う?!!」
肩を震わせながら聞いてくる準汰の勢いに鷹はやや押される。
「さ…‥さぁ…何て言ったんだよ?」
まぁ、軽くあしらわれたんだろう、と心の中では軽く推測を付けつつも先を促す。
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