#2 お礼クッキーと影

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それから二人はレポートを書き始め、終わったのは朝の5時。眠れた時間はたったの2時間。そして今に至る。     「…‥‥眠い」 「だからごめんって」   本日2回目の会話。 準汰が謝っている理由は明白。準汰はパソコンが大の苦手だということが昨夜判明。未提出だけは避けなければならないので、レポートの打ち込みはすべて鷹にやってもらったからだ。   「お前さ、現代っ子のクセになんでパソコン駄目なんだよ」 「…‥‥苦手だから」 「今は人形の服の構図とか普通パソコンでやるだろ」 「…‥デ、デッサンは手書きだし」 「辰起さんも?」 「…‥‥だって、父さん手書きのデッサンしか教えてくれなかった」 「辰起さんのせいにしないの。教えてって言えばいいじゃんか」 「言ったさ!!苦手なのは克服しなきゃだし、後々困るから‥……でもさ、俺が教えてくれって言った時に何て言ったと思う?!!」   肩を震わせながら聞いてくる準汰の勢いに鷹はやや押される。   「さ…‥さぁ…何て言ったんだよ?」   まぁ、軽くあしらわれたんだろう、と心の中では軽く推測を付けつつも先を促す。  
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