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「そうで、す…イタタタタタタタタタッッッ!!!!」
問答無用で踏みつけられた。
しかも踵で力いっぱい。
お前は女王様かっ!
そんな鷹の心の声は届くことなく、隼汰はさらに畳み掛けた。
「お前なに出さないとかすばらしい事してんの?」
「ごっごめんってば」
「僕にやらせた事分かってのかよ。朝の5時だそ、朝の5時!!寝る時間じゃなくて起きる時間だろうが!」
「だって俺作文ダメだし…‥」
「だってじゃねぇっ!!」
言い訳言ったら頬っぺたつねられた。そのまま両端に広げられる。
「ひっひひゃひひひゃひっ!!ひゃへへー‥…」
「なに言ってるか分かんないし」
「ぃっ痛いっつってんのっ」
「兎に角、お前早く出して来いよ」
「え‥…一緒に」
「行かねぇよ」
さすが女王様、容赦無いね。
「いいよ…一人で行ってくるから…‥」
「うん。いってらっしゃい」
絶対零度の微笑みを浮かべる隼汰。
最後の付いてきてコールをあっさりとかわされて、鷹は一人教室を出ていった。
鷹の背中を見送ると、隼汰は小さくため息をついた。ため息をついて再び弁当を食べようとすると、さっきの鷹を思い出す。
―‥…シューンちゃんッ
―…一緒にお昼食べるって言った!!!
あいつと会ってから落ち着いた事が無いんじゃないだろうか、なんて考えてしまう。
「まったく、慌ただしいヤツだ」
でもそんな慌ただしい生活も嫌いな訳ではなくそれに慣れてきた所なので、まあこれでいいか、と隼汰にしては珍しく適当な考えに行き着いた。
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