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隼汰は約束通り、学活が終わったらすぐに図書館へと向かった。
「……ちょっと早いかな」
隼汰は携帯の画面の時計を見て、いつもより早く終わったことを確認した。
それならば、と隼汰は図書館の最奥にある経済や法律の一角へと向かった。
目的地に着くと特に借りたい本も無かったので、適当に題名を読み上げる。
「何を借りようかな……犯罪心理、民主主義に潜む闇、刑法の恐ろしさ、犯罪の始まりと終わり…特に面白そうなのは無いな…」
隼汰はその中でも印象に残った「犯罪の始まりと終わり」という本を手にとってカウンターに行こうと踵を返した。しかし、隼汰はそのままで固まってしまった。
そんな固まった隼汰の視線の先には、彼より頭1つぐらい小さい女子生徒が高い所の本を取ろうと背伸びをして本棚と格闘していた。
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