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「迷惑かけついでに、自己紹介しますね。岩見沢東の七竈 霧生、1年です。こっちの、エセ関西弁が倉多 勇吉。うるさいけど、ほっといたら勝手に凹んで大人しくなりますから」
えーと、仲悪いのかな。
「エセとかゆうな!」
「うっさい、黙れ」
なんか、すごいやりとり。
「そちらの可愛いお姉さんは?」
微妙な空気を変えるべく、相手を変える七竈君。
爽やかな笑顔で質問されて、さっきまでの怒りが見る間に薄れるレオ先輩。
単純ですね。
「私達は――」
「ああら。私がいないところで、どうして盛り上がっているのかしら」
突然の乱入者に振り向いたら、ピンクが眩しいツインテールな女の子が、腰に手を当てて仁王立ちしてた。
「出たわね、清子」
またまた、レオ先輩の顔つきが変化した。
「セイラ!! 私の名前はセイラだって知ってるでしょ!」
「ええ、もちろん知ってるわよ。アンダーグラウンドの底の方で細々と活動している田中 清子ちゃんでしょ」
「くあー、まだ言うか! この腐れ女装野郎が!!」
唐突に女同士とは呼べないんだけど、女のバトルが始まった。
「この人がライバルですか」
武志先輩に聞いてみたら、黙ってこっくりうなずかれた。
こちらのバトルに参戦する気はないらしい。
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