4619人が本棚に入れています
本棚に追加
/440ページ
お前が俺を大事に思う感情と
俺がお前に向けてる感情は、全く違う。
どこまで行っても交わらないこの気持ちに、お前が気付く事はない。
俺が
真実を話さない限り。
「………変に勘ぐんなよ、広田。原因は全部さっき話した事だからさ、心配すんな。」
こんな言葉で納得するわけがない。
でも
言えないんだ。
ごめん。
ごめん、広田。
「何かあった時、俺がお前に言わなかった事、今まであったか?」
「………ない……。」
「だろ?大丈夫だから、心配すんなって。な?」
泣き出してしまいそうな感情を押し殺し、俺は必死で広田の頭をポンと撫でた。
勿論、普通に、違和感がないように。
「………あぁ。」
薄っすらと微笑む広田は少し切なげに見えて。
自分がこんな顔をさせてしまったんだと思うと、後悔と罪悪感が一気に押し寄せて来る。
傷付けたくない。
こんな顔、させたくないのにーーーーーーーー。
最初のコメントを投稿しよう!