3776人が本棚に入れています
本棚に追加
あの後、二人はそのまま返した。
真奈美ちゃんは専務が契約解除したって言っていたから、もう会うことはないだろうし、孝志は専務側だけど下っ端っぽいから、ほっといてもいいと思った。
でも何か動かれると面倒だと思い、動画は消さなかった。怪しい動きをしたらばらまくと脅しておいた。
約束が違うと真奈美ちゃんに言われたけれど、孝志の態度が悪過ぎなんだよ。
話は信用してやったんだ。流出させる気はないけれど、孝志が何かしたらの為の保険は残しておかないと。
「お疲れ様~」
専用車を帰し、華乃のバイト先の店に入る。まだ時間が早いせいかそれなりに客がいた。
「いらっしゃいませ~!」
「あ、龍成さん!今日は早いですね!」
「仕事が早く終わったんだよ。店長、申し訳ないんですけど華乃、上がらせてもらえませんか?」
「え、急用かなにか?」
「そういうわけでもないんですけど、できればお願いします」
「ん~、ま、いっかな。有希ちゃん、華乃ちゃんの分も頑張って!」
「えーっ!!」
「悪いな、今度お礼するから」
「わっ!!めっちゃ楽しみ!!頑張ろう!!」
最初のコメントを投稿しよう!