龍成の戸惑い

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あの後、二人はそのまま返した。 真奈美ちゃんは専務が契約解除したって言っていたから、もう会うことはないだろうし、孝志は専務側だけど下っ端っぽいから、ほっといてもいいと思った。 でも何か動かれると面倒だと思い、動画は消さなかった。怪しい動きをしたらばらまくと脅しておいた。 約束が違うと真奈美ちゃんに言われたけれど、孝志の態度が悪過ぎなんだよ。 話は信用してやったんだ。流出させる気はないけれど、孝志が何かしたらの為の保険は残しておかないと。 「お疲れ様~」 専用車を帰し、華乃のバイト先の店に入る。まだ時間が早いせいかそれなりに客がいた。 「いらっしゃいませ~!」 「あ、龍成さん!今日は早いですね!」 「仕事が早く終わったんだよ。店長、申し訳ないんですけど華乃、上がらせてもらえませんか?」 「え、急用かなにか?」 「そういうわけでもないんですけど、できればお願いします」 「ん~、ま、いっかな。有希ちゃん、華乃ちゃんの分も頑張って!」 「えーっ!!」 「悪いな、今度お礼するから」 「わっ!!めっちゃ楽しみ!!頑張ろう!!」
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