3756人が本棚に入れています
本棚に追加
/296ページ
もしかして、この結婚に至った経緯を話したかったの？
ただ遊びたかっただけじゃないって？
……どうして……少しでもわたしに悪いと思って？
わたしを巻き込んだことを後悔してる？
ていうか、龍成のお母さんのことばかり考えてたけど、龍成の立場ってどうなんだろう。
実の息子のように育ててくれたって言ってたけど、全ての事情を知ってから、お母さんの顔を見る度に負い目を感じたりしなかったのかな。
尊敬してるってサラッと言った龍成。
龍成こそ辛い時があったんじゃないの？その反動で遊んでたとか？
ただのチャラ男ってわけじゃなかったのかな……。
わたしはきっと、龍成のほんの一部しか知らない。というか知る必要なんてないのかもしれない。半年間の付き合いだし。
だけど、龍成はわたしを生涯ただ一人の結婚相手だと言った。
冗談半分なのはわかってるけど、なぜか嬉しくて涙が出た。あんな話を聞いたあとで嬉しがってる場合じゃないのに。
嬉しいだけじゃなく、どこか切ない気持ちもあった。それに、わたしだって龍成だけになるかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう！