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携帯を確認しようとして、思い出した。
鞄、凌の部屋に置きっぱなしだ。
いつもの癖が祟ったのだろう。
これじゃあ、明日の朝取りに行かなきゃ。
おばさん届けてくれないかなー、なんて甘い考えは、今までの経験上無理と分かっている。
「サイアク…」
何もかもが面倒臭くなって、制服のままだったけど、ベッドに横たわった瞬間。
『美菜』
「っ!!」
昼間のことが思い出されて、跳ね起きた。
白い肌、長いまつげ、さらさらの黒髪。
凌は、女の子なら誰でも羨むような整った顔立ちをしている。
だから、モテる。
だから、彼女もいる。
なのに。なんで。
抵抗出来なかった自分も、嫌いにさせてくれない凌も、大ッキライだ。
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