二章

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毎日毎日、購買のプリンが食べたいから、なんてそんなわけないのはきっと瞳にバレてる。 凌のカノジョ、隣のクラスの木村百合那さん。 ちっちゃくて、色白で、美人さん。 去年は学年イチモテる鈴木くんと付き合ってたらしい。…私とは、正反対の人。 二人は、一時になると必ず勉強会を開く。 「わざわざうちのクラスでやる意味でしょ。 っていうか、あんな奴のために席空ける必要なんかないのに」 私の気持ちを誰より知っている瞳の言葉に、苦笑するしかない私。 「私がいる必要も、ないから」 「美菜…」 本当は、邪魔って言われたくないだけなんだけど。 邪魔なことくらい、分かってる。…木村さんの視線が、物語ってるよ。 だから、せめて言われる前に自分から退く。 言われたら…それこそ、耐えられない気がして。
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