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「心配しないでよ、ほら。
私、ジュース買ってくるから。今日は何がいい?」
あてもなく教室を出ても暇を持て余すだけなので、こうして私たちは毎日ジュースとプリンを買って中庭で時間を潰してる。
「じゃあ、アップルティーで」
そう言って人混みに紛れる瞳と別れて自販機へ向かう。
人気の購買よりも自販機で買う方が早くて、私は一足先に中庭のベンチに座っていた。
「高木」
「ひゃっ」
「うわっ」
突然肩を叩かれて、驚いた拍子に飲みかけのグレープティーを零してしまった。
「あ、ごめ…って、梶野くんかぁ」
「なんだよ、そのガッカリ感。地味に傷ついたぞ」
「ごめんごめん」
梶野くんは隣に座ってワイシャツを私に差し出す。
ん?
「ここ。零されたんですけど。
俺、メッチャクチャグレープ臭するわ」
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