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クンクンと鼻を鳴らし、顔をしかめる。
「うそ!? 零れてた?
ごめん、気付かなかった」
「ほら、嗅いでみ」
ずい、と差し出されて、嗅いでみたらホントにグレープの匂いしかしなかった。
「うわ、くっさ」
「おまえがつけたんだよ!!」
あはは、と笑ったら、頭を小突かれた。
「笑ってごまかすな」
あれま。どうやら考えてることは見抜かれたらしい。
二人で笑った後、私は疑問に思ったことを聞いてみた。
「何でここにいるの?」
「おま…相変わらずひでぇヤツ。
ぶらぶらしてたらたまたま高木の姿が見えたから。
…元気そうで良かったよ」
心配してくれたんだ…。
「美菜ーーー!
アレ、なんか変なのいる」
仮にもクラスメートに向かって変なのは失礼では?
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