二章

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瞳に言われて、意識は凌へ。 「うん、昨日ね……」 「はぁ!? 何考えてんの、それ!!」 一通り話を終えると、瞳はそう激怒して、プリンについてきたスプーンをへし折る。 「ひ、瞳! 気持ちはありがたいけど、スプーン。みんな見てるから」 そっと注意して、少しおとなしくなった。 「…わかったら、苦労しないんだけどねぇ」 もし、凌の心が読めたなら。 何度も思ったそんなことは、口には出さない。 「だよね、うん。 っていうか、坂井ってなんなの?なんか、」 そこまで言ってから私を見て、躊躇った。 「…なんか?」 促せば、ややうつむき気味に顔を伏せながら、呟いた。 「こんなこと言うの、良くないと思うけどさ。 ホントにカノジョのこと好きなのかな、坂井…」
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