0人が本棚に入れています
本棚に追加
瞳に言われて、意識は凌へ。
「うん、昨日ね……」
「はぁ!? 何考えてんの、それ!!」
一通り話を終えると、瞳はそう激怒して、プリンについてきたスプーンをへし折る。
「ひ、瞳! 気持ちはありがたいけど、スプーン。みんな見てるから」
そっと注意して、少しおとなしくなった。
「…わかったら、苦労しないんだけどねぇ」
もし、凌の心が読めたなら。
何度も思ったそんなことは、口には出さない。
「だよね、うん。
っていうか、坂井ってなんなの?なんか、」
そこまで言ってから私を見て、躊躇った。
「…なんか?」
促せば、ややうつむき気味に顔を伏せながら、呟いた。
「こんなこと言うの、良くないと思うけどさ。
ホントにカノジョのこと好きなのかな、坂井…」
最初のコメントを投稿しよう!