あなたが変えた私

3/11
前へ
/11ページ
次へ
「那奈~早く行くよー」 「ちょっと待ってよ…未來」 あの辛い日から3年… ずっと好きだった幼なじみにフラれた私は もう恋なんてしない…と心に決め 今日から女子高に通う 幼なじみの啓毅が 小学校卒業と同時に引っ越してしまうなんて 思ってもいなかった これまでも これからも…ずっと 一緒に笑い 一緒に泣いて 時にはケンカもするけど すぐ仲直り…そんな日々が 続くと思っていたあの頃 啓毅の引っ越しを聞いた瞬間 私はいてもたってもいられなくなり 隣の部屋のチャイムを鳴らした 「そんなに慌ててどうしたの?」 啓毅のお母さんが 突然の私の訪問にびっくりしながら ドアを開けた 「ひっ…啓毅いますか?」 「啓毅なら部屋にいるわよ? あがってきなさい」 私は奥に進み見慣れたドアを開けた ガチャ 啓毅はいきなり入ってきた私に驚いたようだ 「那奈…どした?」 「…引っ越すの?」 「え…?まぁ…うん」 「なんで言ってくれなかったの?」 「那奈悲しむかなぁって…」 「言ってくれない方が悲しいよっ」 「ごめん…」 啓毅を困らせてしまった 私のワガママで… こんなに好きなのに 早く気持ちを伝えなきゃ 啓毅が離れて行ってしまう… 「ひ…啓毅ってさ 彼女いないよね??」 「うん」 「うち…ずっと啓毅の事好きなの」 「え?」 「ずっと一緒にいたい… 私が彼女になりたい…」 言えた… しかし安心したのもつかの間 次に啓毅の口から発せられたのは 最低最悪の言葉だった 「わりぃ俺…お前の事女として見れねぇや」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加