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「未来(みく)は?」
続けて旦那もお風呂から上がってきた。
バスタオルで髪を拭きなが近づく気配に、欝陶しさを感じる。
「起きないよ、多分朝まで」
簡単に返事をしながら近づく旦那をスルリとかわす。
「あたしも入ってくる」
「ちょっと待てよ」
言うが早いか腕をつかまれ、旦那の顔が近づいてきた。
「ごめん、お風呂」
力任せに腕を振りほどき、顔を背けた。
「……じゃ、待ってる」
(い…や。待たないで結構)
この冷ややかな視線に気が付かない程鈍感なのか。
――――――
お風呂から上がると旦那のいびきが寝室から響いていた。
(よかった…)
とてもじゃないが、旦那に抱かれる様な気分ではない。それは今夜に限った事ではなく、結婚後暫くしてから抱かれる事が苦痛になった。
妊娠、出産を経てそれはますます顕著になり、私を苦しめた。
未来を一人っ子にはしたくない。
もう一人子供が欲しい。
子づくりの為の仕事だと思えば我慢できるだろうか。
しかし、
考えただけで悪寒が走る。
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