Nameless song

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呆れた声を出しながらも、アンは僕を拒んだりなどしない。 僕もまた、彼女が求めれば素直に応じる。 一度冷えたはずの体は、あっという間に熱を帯び、再び潤う。 かき乱す指の伴奏に合わせて、アンは甘美な声で歌い始めた。 じんじんと脳の奥が痺れるような、蠱惑的なその音色。 もっと高く響かせたくて、僕はアンと繋がり、夢中で突き上げた。
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