Nameless song

9/33
前へ
/36ページ
次へ
「あっ、ウノ、深い……ダメ……!」 「ダメ? どうして?」 「もう……また……! あぁ……!」 肩に置かれた手に力が入り、爪が食い込む。 その痛みすら甘く愛しい刺激となり、正気を蝕んでいく。 細い腰をしっかりと支え、夢中で打ち据え導いた果ての先で、僕はいつも、虚空に精を放つ。 アンの全てが満たされた事は、今までに一度もない。 もしもこの状態で結晶してしまったら、その先に待ち受けるのは不幸しかない。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2790人が本棚に入れています
本棚に追加